【奥多摩穴場スポット紹介】登山×温泉!雲取山の麓にある山の中の温泉「三条の湯」へようこそ!

登山者の皆さんにとって登山中にお風呂に入るという発想をお持ちの方はいますでしょうか?私が山登りをしているときにこの話を知り合いに聞いたときには「風呂桶でも担いで登るのか・・・?そもそも水の確保はどうするの?お湯はそこら辺の木を拾ってきて沸かすの?そもそもこの人何言ってんの?」なんて思いました。そもそもの話として山登りとお風呂というのが発想として無かったものですから。

でも、山小屋でお風呂ましてや温泉に入れるとすればこんな素敵なことがあるでしょうか!お風呂や温泉といれば下山後の楽しみくらいにしか思ってなかったものですから、それが現実に存在するとすれば登った後に暖かい温泉に浸かって山の景色を楽しみながらビール・・・私は考えただけでもうれしすぎて身震いがします!

そしてここ丹波山村にはそんな夢のような施設があるんです!今回は東京都最高峰の山、雲取山中腹にある「三条の湯」をみなさんにご紹介します!

三条の湯までのルートはいくつかあるのですが、今回は途中まで車で行くことができて比較的安全な後山林道ルートを行きました。

国道411号を奥多摩湖を抜けて甲州方面へ進むと、右手にこのような坂道があります。ここが登山口です。

途中までの道はこのように車でも通れるような道です。しかし舗装されていない道がほとんどですので、注意が必要ですね。

これは片倉橋といって、この先は東京都水道局の道路。一般車は通行できないのでここからは徒歩で登ります。

2時間ほどで林道の終点。ここからが本格的な登山道になりますよ。

えっちらおっちら、休憩しつつ沢沿いの原生林の道を進んでゆくこと約1時間ほど、頭上に建物が見えてきました!こちらが三条の湯です。

入り口付近すぐのところにある薪は、水源林の風倒木は写真のような薪にして、ストーブや源泉である冷鉱泉を温める用途で使われています。

小屋の受付で子熊に迎えられ少々ビビりましたが、はく製ですのでご心配なく。

宿泊には薪ストーブがある大部屋が1つ、小部屋が4つあります。

風呂は2か所あり、宿泊客が多い場合は男湯女湯に分けるそうです。そうそう、こちらの温泉は環境保護の観点からシャンプーや石鹸などは使用できませんのでご注意ください。

趣のある食堂にはお手製のテーブルや食器などがあり、小屋の御主人がおもてなしをしてくださいました。三代目ご主人は25歳で村に帰ってきてから30年余り三条の湯を守ってこられたそうです。

素人の私がご主人に小屋周辺の風景を見て緑が豊かでいいですねぇ、なんて言うと「ぱっと見るとそう見えるけれど、木々の新芽が生えてこないと山の緑はいつか途絶えるんだよ。今ある木はいずれ朽ちるけど、だからこそ森の再生が重要なんだ。」とご主人は言います。三条の湯周辺でも鹿が増えて草や木の新芽を食べられ登山道が荒れていたそうです。そのため、ご主人も狩猟免許を取得して鹿を駆除しています。獲れた鹿は調理して山小屋の食卓に並ぶこともあるそうです。施設の維持だけではなく、自然に関する知識を深め小屋周辺の自然を維持することも重要な仕事だそうです。

いかがでしたか?まだまだ伝えきれないほど魅力的な小屋ですが、今回はここまで。あとは皆さんが実際に見て聞いて体験してみてください!きっとこの山の中の温泉の魅力にハマること間違いなしです!

三条の湯:JR奥多摩駅から、西東京バス(丹波行き)に乗り換え、バス停「お祭り」より徒歩3時間

ホームページ:https://www.taba-kan.co.jp/sanjou/index/access/access.html

注意事項:ご利用の際は必ずお電話にて(連絡所電話: 0428-88-0616)ご連絡をお願いします。なお三条の湯周辺で携帯電話は繋がりません。