令和6年 ささら獅子舞 夏の到来を告げる伝統行事
2024.07.17Wed
丹波山村の夏を告げる伝統行事「ささら獅子舞」が、7月13日(土)と14日(日)に村内各地の神社で盛大に開催されました。梅雨の湿気を纏いながらも、雨に降られることなく華やかで荘厳な神事が執り行われました。
歴史と伝統
「ささら獅子舞」は、江戸時代から続く奥多摩地方独特の獅子舞であり、300年以上にわたって丹波山村で受け継がれてきた文化遺産です。この舞は、福島新左ヱ門が江戸時代に丹波山村に婿入りした際に伝えられました。村内の神社で奉納される舞には、獅子三頭と花笠四人、白刃二人が一組となり、笛や太鼓のお囃子に合わせて激しく舞う姿が特徴です。
見どころと演目
初日には、飛竜権現社から川上神社、大六天神社、子の神社、熊野神社の順に舞が奉納されました。翌日には、飛竜権現社と熊野神社でしまい獅子と呼ばれる舞が奉納されました。この舞には物語があり、三頭の獅子が激しく舞う場面は特に迫力がありました。舞は「幣がかり」「笹がかり」「竿がかり」「花がかり」といった演目があり、各神社での奉納が続きます。
文化継承
丹波山村文化材保存会の方々が中心となり、途絶えていた演目を復活させるなど、伝統の継承に努めています。今年は熊野神社でのしまい獅子の際に、踊りの内容についての解説も行われ、舞の意味やストーリーについて理解を深める良い機会となりました。
「ささら獅子舞」は、夏の丹波山村を訪れる観光客にとって、ぜひ体験していただきたいイベントです。この伝統行事を通じて、地域の歴史や文化を感じることができるでしょう。夕闇の中、提灯の仄かな光に照らされた獅子と白刃の舞は、一見の価値があります。