樹齢300年超の神社の巨木伐採に地域おこし協力隊が活躍
2025.11.19Wed
丹波山村の下宿地区にあり、夏の恒例行事「ささら獅子舞」が奉納される熊野神社において、
長らく地域を見守ってきた樹齢300年を超える巨大な杉の木が伐採されました。この重大なミッションを請け負ったのは、元地域おこし協力隊員で林業会社を立ち上げた佐藤さんの株式会社TreeLumberです。
🌳 自然との共存が生む安全管理の重要性
今回伐採された杉の巨木は、その悠久の時を思わせる一方で、内部の朽ちが進行し、シロアリの被害を受けてほぼ土状になっていることが事前の調査で判明していました。そのまま放置すれば、周辺の住宅街や隣接する小学校の体育館に倒れる危険性が非常に高い状態でした。
自然豊かな丹波山村といえども、人々の生活圏にある巨木の管理は、都会と変わらず細心の注意を要します。村で暮らす人々の安全を守り、日常生活を脅かす自然の脅威を取り除くため、今回の伐採は不可欠な「村を守るお仕事」でした。

現場は入り組んだ路地の奥にあり、大型のクレーン車の進入は困難を極める場所でした。社長の佐藤さんは、この難所において、杉をワイヤーロープで固定し、高所から職人さんが順に幹を切り、クレーンで慎重に下ろすという普段なかなか見られない迫力ある作業でした。
作業終盤、最も太い根元付近に巨大なチェーンソーの刃が入れられる様子は、長年の経験と技術に裏打ちされたプロフェッショナルとしての姿がありました。

伐採現場には、村の新しい力も加わっていました。林野庁を定年退職し、今年度着任した地域おこし協力隊員の小島さんが、切株の内部を確認し、樹齢を調査。丹波山村では若者だけでなく、豊富な経験を持つベテランも協力隊員として活躍しています。

作業の締めくくりには、TreeLumberの佐藤社長が、切株の上に御幣(ごへい)を立て、その周りにお米を撒いていました。この行為は、木として生涯を終えた杉の魂や、山仕事の安全を見守る山の神への感謝と畏敬の念を示すものです。

自然と共に生きる丹波山村の暮らしにおいて、樹木の伐採は単なる作業ではなく、神聖な自然の一部を扱う重要な仕事であり、地域文化の一端を担っています。巨木がなくなったことで、来年の夏の熊野神社での「ささら獅子舞」は、これまでとは違った、明るく開けた舞台での奉納となりそうです。