笠取山登山PV制作に同行しました

檜原村から3人の地域おこし協力隊が参加

2023年11月9日 朝6時30分、布団から眺めた室温計は7℃を示していました。
前日に用意していた登山着に着替え寝室を出て洗面所で顔を洗い、簡単な昼食を作りコーヒーを沸かす。ドリップされる間に荷物のチェックと靴の準備をし、出来立てのコーヒーを水筒に流し込んで昼食と共にザックに詰めました。

丹波山村役場前 朝8時。すでに全員が集合していました。
撮影機材を用意した丹波山村の協力隊3名とお隣東京都檜原村の協力隊3名。そして、私を含む計7名で二台の車に分乗し笠取山登山口を目指しました。
登山の目的は、丹波山村周辺の山を紹介するプロモーションビデオを制作するための撮影。ただ登山するのではなく、一行が歩く様子やその周辺の風景をカメラに収めることが主な目的でした。

笠取山は丹波山村から車で30分ほど移動したところに登山口(作場平口)があります。山頂の標高1,953m 山梨県甲州市と埼玉県秩父市の境。秩父多摩甲斐国立公園に含まれる山梨百名山の一つです。駐車場は複数箇所ありますが、この日は平日だったこともあり登山口から一番近い駐車場に駐めることができました。とはいえ、すでに駐車場は8割ほど埋まっており人気の高さが伺えました。

第一駐車場にはトイレあり

登山口からの山道は広くなだらか

登山口で撮影機材のチェックと一日の行程のミーティングを行い、出立シーンの撮影をして午前9時頃に登山を開始しました。第一の分岐である一休坂までは川沿いの緩く広い登山道が続いていました。

小屋までの道は広いところもあり落ち葉の絨毯が楽しめます

最初の分岐まで川沿いを歩いて1.5km。そこから笠取小屋を目指しました。
看板には急登の記載がありますが、道は広く整備されており斜度もさほどありませんでした。初心者でも歩きやすく快適な登山道だと思いました。広葉樹の森なので葉が落ちると明るく開けた雰囲気があります。

笠取小屋に近づくと清らかな水が流れる小川が現れます。
少し段差が多めになりますが、道や橋はしっかりしているので足元を注意しながら進めば安心です。

笠取小屋到着

平日に訪れたこともあり小屋はお休みでした。この広場では5月に多摩川源流水干(みずひ)祭が開催されます。ここで大休憩。ひなたぼっこをしながら携帯食をつまみました。

笠取小屋にバイオマストイレあり

檜原村の協力隊員にきのしたベーカリーの塩バターロールを差し入れ

休憩の後、笠取山頂を目指して出立。
山頂手前の小さな分水嶺までは木道になっており、道はなだらか。標高が高いので周囲の木々も低く見通しのよい開けた場所を通ります。木々が少ないので風が強いと寒く感じることがありました。うららかな秋の日差しとは対照的に白い飛行機雲が見える冷たい青空が印象的でした。

いくつかの小さなピークを越えると眼前にそそり立つ笠取山頂が現れます。
スキー場の上級者コース的な外観はラスボス感があって良いですね。
ただ、ゆっくりと足場を確認しながら登れば危険に感じるところはありませんでした。左右にルートが別れていますが、右のルートが登りやすかったです。

富士を望む笠取山頂

ちょうどお昼頃に山頂到着。
素晴らしい眺望でした。雲海の向こうに富士山を望み、甲州の山々を一望することが出来る大パノラマ。苦労して急登を登った甲斐がありました。山頂でランチタイム。各自持ってきたお弁当や即席麺を食べました。モバイルの通信状況はキャリアによっては通じるものもあったようです。

今回の登山で唯一注意が必要そうな下り斜面

山頂を後にして下山を開始しました。山頂を東に移動すると少し岩の上り下りを繰り返します。特段の危険性はありませんが、足元に注意が必要です。ここからピークをグルっと回って多摩川の最初の一滴 水干を目指しました。

水干はその説明碑があるくらいです。想像するような水が滴る姿は見れません。水干を通過すると小さな分水嶺の先の合流地点に戻り笠取小屋までなだらかな下りを降りていきました。
笠取小屋からは来た道戻りではなく、ヤブ沢峠を通って最初に分岐した一休坂に戻りました。小屋からヤブ沢峠まではダブルトラックの林道。小屋まで車で物資が運べるそうです。ヤブ沢峠から一休坂までは川沿いの歩きやすい道が続いていました。途中川を渡る小さな橋をいくつか渡り、すでに日が陰り始めた静かな午後の山を下っていきました。

登り始めて約5時間ちょっと。撮影を行いながらだったのでゆっくりとした登山になりました。午後3時過ぎにスタート地点の作場平駐車場着、無事下山。

道の駅たばやまのTABAテラスで腹ごしらえ

この日は木曜日だったので丹波山村ののめこい湯は定休日。本来なら汗で冷えた体を温泉で温めたいところでしたが仕方ありませんでした。最後にTABAテラスで食事をして解散。檜原村の協力隊員の皆様、ご参加ありがとうございました。

非常に整備された安全な登山道でした。勾配もゆるく登山慣れしていない人でも楽しめると思います。ただ、距離は10kmほど歩くのでそれなりの体力と装備が必要ですし、標高も高いので防寒、防風対策にも心がけたいです。
丹波山村から車で30分。手軽なハイキングで素晴らしい眺望が楽しめる笠取山。お帰りの際は是非、道の駅たばやま、のめこい湯にお立ち寄りください。