「グリーンスローモビリティ」試験走行実施

丹波山村で、環境に優しい電気自動車「グリーンスローモビリティ」の試験走行が行われました。試乗時にアンケートを実施し、地域住民の意見を取り入れた将来の導入に向けた検討が進められています。

グリーンスローモビリティとは?

グリーンスローモビリティは、ゴルフカートをベースに公道走行可能にした乗り物。速度は時速20km未満、電気で動くので二酸化炭素の排出ゼロ。村内における移動手段の確保や観光振興など、地域の課題解決に貢献できる、環境に優しく、誰でも安心して利用できる乗り物として期待されています。

参考資料:ヤマハ発動機グリーンスローモビリティ(電動カート公道仕様)

実施日

2024年3月12日から21日までの平日8日間、7人乗りを村内各地で試験運行しました。役場職員、地域おこし協力隊員がドライバー講習を受けて運行協力しました。

【メリット】

  • 細い道に適した幅の車体
  • パワフルなトルクを活かし坂道走行も可能
  • 普通自動車免許を持つ人なら運転可能
  • ゆっくり走行するので景色が楽しめる
  • 乗口が低く乗り降りしやすい
  • 静かに走行できるので車内での会話がしやすい

【デメリット】

  • 低速度での走行なので、国道走行時に気を使う
  • パワステがないため、慣れが必要
  • 雨や寒い時期にはビニールカーテンを使用する必要あり
  • 雷や降雪時には走行できない
  • 不整備地や段差では慎重な運転が必要

私も実際にドライバーとして試験運行に参加しました。運転をしながら利用者に現在の移動手段を聞くと、多くの人が自家用車を用いています。そのため、現状のニーズがそれほど高いとは感じませんでした。自動車免許を返納された方や自家用車を所有していない高齢者の方にとっては有望な移動手段になると思います。
今後、村内に導入された場合、どのように運行になるのか。村内循環するのか、タクシーのような形式なのか、などを検討する必要があります。一般的にはそのような課題解決に配車アプリの導入、利用者のDXが推奨されますが、今の世代の高齢者が対応できるかなど新たな課題を生み出します。ハードの性能以上に、この村にマッチしたシステムの構築が何より大切ではないかと感じました。

参考資料:NHK 山梨県のニュース